保険?自費?入れ歯で必要な費用とは(入れ歯についてのいろいろ~費用~)

歯の大切さは、失って初めて分かるものです。食べ物をしっかり噛んで健康を作り出す役目を担う歯を失うと、噛み合わせのバランスや咀嚼能力が落ちてしまうことで体にも良い影響を与えません。噛む機能を回復させるための手段として入れ歯治療を選択される方が多くいらっしゃいます。この入れ歯には、保険治療のほかにも自費のものがあります。では保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いや費用はどんな違いがあるのでしょうか。

なぜ入れ歯が合わないのか

入れ歯を入れている方からよく聞かれる声。それは「入れ歯は痛い」「入れ歯が合わなくて物が噛みにくい」「味がわからない」が圧倒的に多いのではないでしょうか。入れ歯が完成し、使い始めた当初は問題なく使用できていたにも関わらず、入れ歯を使っていくうちになぜ合わなくなるという問題が出てくるのでしょうか。そこには使用する素材も原因のひとつとして考えられます。

保険の入れ歯に使用できる素材と費用

保険適用の入れ歯に使用できる素材は、樹脂素材であるプラスチックだけです。部分入れ歯の金具部分も、金属のみ使用できます。製作工程も複雑ではなく、仕上がるまでの期間も1ヶ月程度で、短期間に失った歯を補うことが可能です。入れ歯の費用も安価で製作できるため、経済的な部分がメリットです。しかしプラスチックの厚みがあるため食べ物の温度が伝わりにくい、食べ物が美味しく感じない、金具が見えてしまうから恥ずかしいなどといったデメリットがあります。

部分入れ歯の費用(5,000~14,000円)

失った歯の本数と保険の負担割にもよりますが、部分入れ歯の場合およそ5,000~14,000円くらいが相場と言われています。

総入れ歯の費用(10,000~15,000円)

総入れ歯の場合、歯の部分と床(しょう)と呼ばれるピンク色の部分はすべてプラスチックで作られます。相場は10,000~15,000円辺りが相場と言われています。

自費治療の入れ歯と費用

自費治療の入れ歯は保険適用のものと違い、精度が良く保険の入れ歯では味わえない快適さを追求したものが作製されます。ではなぜ自費治療の入れ歯は保険のものよりも快適で優れているのでしょうか。使われる素材ももちろんですが、「患者さま一人一人のお口にあうオーダーメイドの入れ歯」だからです。自費治療はカウンセリングを行い、患者さまの希望やお口の中の状態を精査することから始まります。また素材や作りも金具が見えないもの、薄くて熱伝導を感じられるため食事が美味しくいただけるもの、プラスチックのような厚みを感じないものなど様々です。以下に自費の入れ歯をご紹介しますが、価格は歯科医院により違いがあるため、あくまで参考です。

ノンクラスプデンチャー(7~10万)

特殊なプラスチックの材質を使用した、金具のない入れ歯です。入れ歯のバネの部分と歯ぐきの部分が同じ素材で作られており、一見すると入れ歯を入れているとわからないくらい自然な作りです。

クリアクラスプデンチャー(約15万)

透明で弾力のあるプラスチックを使用した入れ歯で、金属のバネ部分が透明のため見た目にもほぼわかりません。審美性を重視する方にとても適している入れ歯です。

コバルトクロム床(約25万)

使用される硬質コバルトクロム合金は、昔から歯科に使用される材料のため、安心して使うことができます。また硬質で薄い金属を使用することで、プラスチック床の1/3の厚みとなります。このため着け心地や熱伝導が良いことが特徴です。

純チタン床(約40万)

チタンは生体親和性に優れているため、人体に使用してもアレルギーなどの心配がほとんどありません。金属の味もほとんど感じず、熱いものや冷たいものといった温度を的確に伝えることができます。またチタンはコバルトに比べて約半分の比重と非常に軽いため、着け心地にとても優れています。汚れにも強く、プラークなどが付きにくい材質のため、口腔内を清潔に保つことができることも大きな特徴です。

また金属床とノンクラスプデンチャーを合わせて作る入れ歯もあり、金属床の熱伝導の良さとノンクラスプデンチャーの審美性を生かしたグレードの高い入れ歯作製も可能です。

保険の入れ歯と自費の入れ歯のコンセプトの違い

保険の入れ歯と自費の入れ歯それぞれのコンセプトに、入れ歯が合わない最大の理由があります。それは「とりあえず噛む機能を回復させる」ことと「お口にあった最適な入れ歯を作る」ことであり、そこに答えがあると考えられます。
現状の日本の保険制度で作製できる入れ歯には素材、人件費、コストなどからどうしても限度が出てきます。製作工程も、保険と自費では全く異なり、自費の入れ歯は刻々と変化する歯肉や舌の動き、精密な噛み合せのチェックなど、快適に入れ歯を使用するために細部にわたる部分まで精密に作製することが可能なのです。

まとめ

「入れ歯が痛い」「入れ歯が合わない」「味がわからない」といった入れ歯に対する不満の声を解消するためには、やはり自費治療がお薦めです。しかし最初から自費治療に対し不安を抱かれる場合は、まず最低限度の機能をもつ保険の入れ歯を作り、満足できなければ自費治療のものを作る手段もあります。
失った歯を取り戻すことはできません。それに代わるものを得るためには自分のお口に合った入れ歯が必要です。そのためには納得のいく説明と治療を受けるようにしましょう。

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