目次
はじめに
歯をなくしてしまう理由には周病や虫歯、けがなどがありますが、中には前歯をなくしてしまう方もいらっしゃるでしょう。
前歯を失ってしまうと、審美性の問題もありますがきれいに発音できなくなったり、ものをしっかりと噛めなくなったりします。そのため、歯がないまま放っておくと、日常生活を快適に過ごすことができなくなります。
失った前歯を補てんする方法にインプラント治療がありますが、実際のところ前歯をインプラント治療するのは奥歯より難しいと言われています。
そんな前歯のインプラントする前に知っておきたい注意点とはどういったものなのでしょうか?
前歯をインプラント治療しようとお考えの方はぜひ読んでみてくださいね!
前歯をインプラントにするメリット
ここでは前歯をインプラントにした場合のメリットについてご説明したいと思います。
残された歯に負担がかかりにくい
入れ歯やブリッジ治療は残された歯に噛む力などを補う必要があります。
長期的な視点で見ると、残された歯が受けるダメージはかなりのものになるため歯の寿命が短くなるリスクが高まります。
インプラント治療とは歯を失ってしまった部分に人工歯根を埋め込んで、そこにアバットメントや人工の歯を装着する治療のことで健康な歯と同様の機能性、審美性が回復できます。
周囲の歯を削ることもないので残された歯に余計な負担をかける心配がありません。
審美性が高い
前歯は歯の中でも最も見た目に分かるところなので、審美性の回復が大切になってきます。
インプラントで治療すれば審美性も高いのがメリットです。たとえば、入れ歯だと残された歯にバネをかける必要があったり、歯ぐきをプラスチックで覆う必要があるため審美性が低いです。
いっぽうで、インプラントはまるで天然の歯のような仕上がりで他の歯の見た目が悪くなることもありません。
ブリッジだとセラミックなどの審美性の高い素材で行えばある程度見た目よく治療ができるものの、ブリッジを行う歯の本数が多いとインプラントと同程度の費用がかさむことがあります。また、他の健康な歯に負担がかかることを考慮してもインプラントほどメリットがあるとは言えません。
失った歯の治療だけで済む
前歯をインプラントにする場合、健康な歯を削らずに治療できることがメリットです。
インプラントはなくした歯だけに限られた治療法なので両隣の歯を削る必要がないですし、インプラントにトラブルがあったり、インプラントの周囲の歯が虫歯になってしまっても、それぞれの歯だけを治療できるのもメリットです。
奥歯と前歯のインプラントの違い
では奥歯をインプラントにするのに比べ、前歯をインプラントにするのはどういった点が難しいのでしょうか?前歯をインプラント治療するのに難しい理由をお伝えします。
インプラントを埋め込む位置
前歯をインプラント治療する場合、インプラントを埋め込む位置が鼻腔や上顎洞などと近く骨の厚みが薄いため、手術前に高度な精密検査や治療の際に高い技術力が必要になります。
また、インプラントを埋め込むだけの骨の厚みがない場合は骨を移植する手術が必要になることもあります。
歯ぐきの退縮が激しい
インプラントを埋め込むことによって骨が吸収するのと同時に、歯ぐきの退縮によって後退し始めます。これは機能的な問題ではないものの、歯ぐきが後退してしまうと審美性が低くなります。
そうなると、笑う際にリップラインが高くなってしまうため歯ぐきが目立つ方は余計目立つようになると言われています。
審美性が求められる
前歯をインプラントにする場合、奥歯と比較して審美性がより求められます。
人と会う場合、前歯は一番目立つため歯だけでなく歯ぐきやお口全体のバランスが自然に見えることが重要視される部分です。
奥歯と前歯のインプラントの違いについてお分かりいただけたでしょうか?基本的な治療法は同じであっても、処置や注意するべき点が違っています。
前歯は特に細部までていねいに処置する必要があり、審美性が求められますので、奥歯より処置が増え費用や期間もかかるケースが多いです。
また、見えやすいところなのでトラブルが起きやすい箇所でもあります。
前歯をインプラントにする際の注意点
前歯をインプラントにする際にはさまざまな注意点があります。ここではそんな前歯をインプラントにする際の注意点についてご説明してみましょう。
過去に症例のあるクリニック選びをする
前歯をインプラントにする場合には他の部分より難易度が高いため経験が豊富な症例数の多いクリニックを選ぶようにしましょう。
そうすれば、前歯をインプラントにする際のトラブルを回避できるはずです。
治療は早めに行う
前歯が抜けたまま放っておくと、あごの骨がやせ細り弱ってくるため、インプラント治療を選択肢の1つとして考えている場合はそのまま放っておかず、すぐにクリニックで治療を受けましょう。
治療費を確認しておく
使用する被せものやインプラントの種類により費用がかなり変わってきます。
また、治療を行うにあたり歯ぐきや骨に厚みを増す処置が必要だったり、麻酔やお薬の費用などが追加される場合があります。
費用以外にもインプラントの材質の特徴や起こり得るトラブルなどについてしっかり説明を受けるようにし治療に臨みましょう。
保証があるか確認する
インプラントが抜け落ちたり、欠けたりした場合に再度手術や通院が必要になることがあります。
クリニックによっては保証制度を設けているところがあるため、その内容や期間など、たとえば、費用の負担があるかどうか・・などを前もって確認しておく必要があります。
まとめ
前歯をインプラントにするには奥歯より難易度が高いため、症例数の多い実績のあるクリニックを選ぶ必要があります。また、治療前にしっかりとカウンセリングを受け納得した上で治療に進むようにしましょう。
クリニックによってはホームページに過去の症例を掲載しているところもあるため、そういったものをチェックした上でクリニックを選ぶことがおすすめです。
ここでご紹介した前歯をインプラントにする際の注意点を押さえていただき、信頼できるクリニックで治療を受けてくださいね!