大人の虫歯のメカニズムと虫歯になってしまう原因とは

はじめに

虫歯と聞いてどういことをイメージしますか?
虫歯と聞いて多くの方がイメージするのは虫歯菌が歯を攻撃し穴を開けている・・などのイラストや漫画などではないでしょうか?
虫歯治療は歯を削って詰めものや被せものなどをするだけで終わり・・と思っている方も多いでしょう。
ですが、そういった治療でよくなるのは若いうちだけで、30代以降になると少し違ってきます。
ここでは大人の虫歯のメカニズムと虫歯になる原因、予防法などについてもご紹介します。

虫歯とは

歯の表面にはプラークがあって、ここに虫歯菌がすんでおり食べ物や飲み物の中の糖を栄養にし歯を溶かしてしまう酸を作り出しています。
この酸によって歯の表面が溶かされることを脱灰と言い、溶かされてしまった歯は唾液の作用によって再石灰化されます。
食事のたびに歯はこの脱灰と再石灰化を繰り返しており、バランスが崩れてしまうと虫歯になると言われています。
虫歯菌が好む糖分を大量に摂取したり、歯磨きがいい加減・・などの生活習慣の悪化によって起こることがほとんどだと言われています。
ちょっとした油断で虫歯菌が歯をむしばむことになり、特に以前治療した歯に詰めものなどがあるとその詰めものと歯の間に細菌が侵入し虫歯なりやすいです。

大人の虫歯のメカニズム

虫歯の原因となるのは虫歯菌、食べ物、歯の質の3つだと言われています。
虫歯菌の原因である虫歯菌によって糖分を分解し、グルカンという成分が作り出されます。
歯にこのグルカンが付いたものがプラークで、プラークの中の虫歯菌が糖を分解し酸を出します。
さらに、虫歯菌が出す酸が歯のカルシウムやミネラルを溶かしてしまうのです。
このように、糖分や虫歯菌が原因で虫歯になるというメカニズムです。
では、歯の質と虫歯との関係とはいったいどういったものなのでしょうか?
虫歯ができる時、虫歯菌によって歯が溶かされると同時に歯の再石灰化も行われており再石灰化の作用が強いと虫歯にならないですが、虫歯菌の力の方が強いと虫歯になるのです。
この再石灰化と歯の質とは深い関係があると言われています。
エナメル質が弱く酸への抵抗力が弱い、再石灰化能力が低いなど、歯の質がいいか悪いかで虫歯に対する抵抗力に差が出ます。
つまり、歯の質により虫歯になりやすいかどうかが決まってくると言ってもいいでしょう。

大人の虫歯の原因

40歳以上の4割もの人が虫歯によって歯をなくすと言われており、大人の虫歯は致命的なものとなります。
こういった虫歯の原因にはどういったものがあるのでしょうか?

詰めものの下から虫歯になる


大人の虫歯で最も多い原因は銀歯などの被せものや詰めものの下にできるものです。
30歳を過ぎると、ほとんど全ての方が一度は虫歯になった経験がある・・と厚生労働省の調査により判明しています。
詰めものの下は時間が経つと接着剤などが劣化し虫歯になりやすく、虫歯ができたとしても見えづらいので気づきにくいです。

歯ぐきが下がることによるもの


加齢によって歯周病の進行により歯ぐきが下がってしまい、歯ぐきにもともと隠れていた歯根部分が露出してしまいます。
この部分には歯冠のように表面に強いエナメル質がないので虫歯になりやすいと言われています。
ある程度の年齢まで虫歯が全くなかったのに初めてできたというケースによくあるようですね。

痛みがない虫歯がある


虫歯治療で神経を取り除いた経験がある方は多いでしょう。
神経がないと、虫歯がどんなに進行しても痛みを感じることは全くありません。
なので、知らない間に虫歯が進行してしまい最悪歯を抜くことになりかねません。

親知らずによるもの


親知らずがまっすぐに生えず歯ぐきの下に埋もれたままの方も多いです。
最も恐ろしいのは歯ぐきの下に中途半端に埋もれたもので、中途半端に露出したところに細菌が繁殖し手前にある歯が虫歯になることがあります。

唾液の減少によるもの


お口の中の唾液は雑菌を洗い流す効果があるので、唾液の量が減ってしまうと虫歯のリスクが高くなります。
なお、唾液の分泌量はストレスや生活習慣などと関係が深く、最近では唾液が減ってしまうドライマウスの方も増えているそうです。

大人の虫歯を予防する方法

寝る前の歯磨き

寝る前の歯磨きが最も重要だと言われています。
その理由は寝ている間は虫歯菌の活動が活発になり、唾液の量も減少するので虫歯になりやすいからです。
ですので、寝る前は1日のうちでもっともていねいに歯磨きを行うようにしましょう。

デンタルフロスを使用する

歯ブラシで6割、デンタルフロスで2割の汚れを落とせると言われています。
虫歯の9割は歯と歯の間でできることから、この部分の汚れを落とすことは非常に重要です。

健康的な食事を摂る

歯は食事や間食のたびに虫歯菌が酸を作り出し歯を溶かしていきます。
唾液により溶けてしまった歯は戻るものの、糖分が多い飲み物を常に飲んだり、間食の多い方は歯が溶け続けるため虫歯になりやすいです。
ですが、毎日3食健康的な食事を摂れば虫歯を予防することができるはずです。

クリニックでのクリーニング

ご自分で歯ブラシやデンタルフロスを使ってプラークを落とせるのは8割程度だと言われています。
磨き残しの2割はプロによって汚れを取ってもらうしかありません。
完璧を目指すあまり歯ぐきに傷をつけてしまうより、プロにお願いして磨き残しをきれいにしてもらったり、正しい磨き方のアドバイスをもらう方が楽に歯磨きできるはずですよ。

まとめ

虫歯は何もお口の中の問題だけではなく、全身の健康にも影響が出るものです。
虫歯が進行すると虫歯菌が歯髄にまで達してしまい、お口の中の細菌が全身の血管に侵入し血管内に付着した結果炎症を起こすことがあります。
さらに、歯を失ってしまうと噛まずに済む柔らかいものばかり食べることになり、こういったものには糖分が多いため血糖値を急に上げたり、メタボリックシンドロームの原因になることもあります。
いつまでも健康でいられるよう、ここでご紹介した虫歯予防法を実行していただき、お口の中をきれいに保ちましょう。
そうすれば、虫歯予防だけでなく全身の健康も保てるはずですよ!

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