目次
はじめに
驚くことに、歯周病にかかっている人の割合は成人の8割以上だと言われています。
特に男性より女性の方が歯周病にかかりやすいことをご存じですか?もともと女性は唾液が少なく、ドライマウスの方が多いので口内が酸性になりやすく、お口の中の環境が悪くなりがちです。
また、女性ホルモンと歯周病には深い関係があると言われています。
そんな歯周病とホルモンバランスの深い関係や歯周病を予防する方法をご紹介します。
女性の方はぜひ最後まで読んでみてくださいね!
歯周病とは
そもそも歯周病とは歯を支えている歯ぐきなどに炎症が起きたり、血が出たりするものです。
歯周病の原因は歯周病菌でお口の中のお手入れを怠ったり、糖分を多く摂ったりすることで歯周病菌が増殖することにあります。
進行すると、歯ぐきや歯槽骨などが壊されてしまい最悪歯が抜け落ちてしまうこともあります。歯周病は特に高齢者に多い病気で、その原因はケアが十分でないからです。
歯周病は、あらゆる年代で増加していますが、際立って増えているのが高齢者です。昔に比べて歯が残っている人は増えているものの、ケアが十分にできていないのが原因と考えられています。
歯周病は歯肉炎と歯周炎とがあり、歯肉炎から歯周病へと進んでいくと言われています。
歯周病と女性ホルモンの関係
30代になると、ほとんどの方が歯周病にかかると言ってもいいほど身近な病気です。
実際には女性の方が男性より歯周病になる確率が高いと言われています。女性ホルモンによって特定の口内細菌を増殖させたり、歯周組織に炎症を起こしたりするからだそうです。
最近、女性のホルモンバランスが変化する時期に歯周病になりやすいということが分かってきました。
歯周病で歯ぐきが侵されてしまうことを加齢によるものだと考えがちですが、歯周病は細菌が原因で起こる病気つまり感染症の1つであることを知っておきましょう。つまり、適切なお口のケアを行うことで細菌の数を減らすことができれば歯周病は予防できるのです。
ただ、女性はホルモンのバランスによって体調が変化し、月経前に歯ぐきが腫れることもあります。また、ホルモンバランスが変化しやすい思春期や妊娠、出産の時期、更年期には特に歯周病になりやすいため注意しましょう。
それぞれの時期別に注意するべき点をまとめてみます。
思春期
歯周病予防は思春期の頃から始めることをおすすめします。
この時期になると、歯ぐきに炎症が起きやすくなるためお口の中に違和感や痛みが起きたり、口臭が起きたりすることがあるため、気になるようであればクリニックで相談するようにしましょう。
妊娠、出産期
妊娠すると、歯周病になりやすかったり虫歯になったりなど、お口の中にトラブルが起きやすいです。
妊娠すると、つわりがあるのでお口の中が不衛生になりやすく、酸性に傾きがちになり歯周病が悪化することが多いです。
妊娠前にすでに歯周病だった方はさらに症状が悪化しやすいため、お口の中のお手入れを念入りに行う必要があります。
できれば、妊娠する前に歯周病の治療を行っておきましょう。
最近、歯周病と全身疾患との関係が注目されてきましたが、妊娠中に歯周病にかかってしまうと、低体重児出産や早産のリスクが高まることも判明しています。
これはお口の中の細菌が血液の中に侵入し胎盤を通じて赤ちゃんに感染してしまうからです。妊娠中の飲酒や喫煙と比較して何倍も確率が高くなると言われています。
赤ちゃんを守るためにも、妊娠中に歯周病にならないよう注意が必要です。
更年期
更年期の頃の女性は体調の変化が起きたり、ストレスが重なりやすい時期なので注意が必要です。
骨粗鬆症や更年期障害の治療にエストロゲンが使われるので、歯周病に影響が起きやすいです。
ただ、更年期に歯周病が起きると限っているわけではなく、若い頃からの積み重ねが更年期になって影響を与えるので、快適に毎日を過ごせるよう定期的に予防しケアすることが必要です。
歯周病を予防するには
では具体的に歯周病を予防するにはどういったことに気を付ければいいのでしょうか?
念入りな歯磨き
プラークは歯磨きがいいかげんだとどんどん溜まっていきますので、毎食後きちんと歯を磨くようにしましょう。
歯ブラシを使ってブラッシングするのはもちろんですが、歯間ブラシやデンタルフロスなどを併用しきれいにしましょう。また、歯以外に歯ぐきもブラッシングすれば歯周病を防止できます。
ただ、力を入れすぎると歯ぐきを傷めてしまうので、歯ブラシはふつうを選ぶかやわらかめを選ぶようにしましょう。
定期検診を受ける
歯医者さんが好きで積極的に通う方はいないでしょう。歯医者さん特有の音やにおいは誰でもいやなものです。
しかし、歯医者さんは虫歯や歯周病になってから行くところではありません。定期的に歯や歯ぐきの状態を診てもらうことで痛い思いをしないで済むので怖い場所ではないのです。
また、定期検診は健康保険を使うことができますので、40歳を過ぎたら定期的にクリニックで定期検診を受けるようにしましょう。
虫歯や歯周病を早期発見できれば早期治療につながり、時間や費用の節約になります。
まとめ
ホルモンバランスと歯周病の深い関係、歯周病を予防する方法などをご紹介しました。
女性が歯周病にならないためにはそれぞれのライフステージで女性ホルモンが乱れることを理解しておき、リスクが高くならないようクリニックで相談し、対策を行うことが大切です。
また、セルフケアに加え定期的にかかりつけのクリニックで定期検診を受け、歯や歯ぐきの状態をチェックしてもらうことで歯周病を予防しましょう。
生涯歯周病で悩まなくて済むよう、ここでご紹介したことを日ごろの生活で活かしてみてくださいね!